このあいだあるひとが、あなたたちは同じにおいがするねと言った。
とんとん通りをもうちょっと南にいったところに、
くりこさんの店がある。
偶然にも同い年、そんなこともあってか
お互いの仕事のことや現代社会の問題を、
日付がかわった事にも気づかずに語りあったこともある。
今とほんの少し前しか見ないようにしている私とは反対に
くりこさんは、前を、しかもかなり先の前を見ている人。
そういうところにあこがれ、あるときはとても助けられる。
だから何かあったら、そのときは、
わたしが力になりたいと決めている。
7月のそろそろ梅雨明けかという頃、暑くて暑くてフラフラになりながら
エアコンの温度設定を確認したら暖房だったと後で聞いた。
設定温度は19℃だったと必死にうったえる、彼女が
とてもかわいらしかった。
また、ふとした瞬間に見せる、キリリとした真剣な表情..。
これまでのみちのりが、いかに密だったか・・・
彼女の意識の高さをつよく、感じます。
私は男女は問わないのですが、好きな手というのがあり、
彼女の道具として働く手は、ほんとうにかっこいい。
フランス菓子屋であるくりこさん、今ジャムづくりに奮闘しています。
はじめは、お菓子に使い切れない素材をジャムにしていたらしいのですが、
だんだん増えて、、。
果物の収穫どきが、ノンストップで訪れるこの時期、
一人ではとてもさばけない量、わかっていても、
旬の果物を目の前にすると手を動かさずにはいられず、、
良い素材があると聞けば、引き取りに夜な夜な走り回っているようです。
私は知っている。
そういうくりこさんだから、おひさまをいっぱいにあびた
すばらしい出来の果物が、集まってくること。
一昨年の秋、店の工事をしているときから、
開店したらぜったいに行ってみようと思っていた。
同じにおい・・・
そのときから私はにおっていたのかもしれない。
つづく